越ヶ谷の日光街道沿いには歴史的・文化的に価値のある所や、ほっとできる場所、美味しいローカルグルメなどの魅力がいっぱいです。
MAP片手のまちあるきに、ちょい足し情報をご用意しました。
◆越谷×徳川家康
徳川家とはご縁があります。
大工事を行い川の流れを変えました。
江戸時代、家康の命令により、越谷辺りで合流し東京湾に流れ込んでいた利根川と荒川の流れを変える大工事がありました。おかげで、池や沼の多かったこの地が作物のできる土地に変わりました。
日光街道を通し、宿場を置きました。
おかげで、街道ができ物流が起こり、宿場町となり商業が盛んになりました。
何度も鷹狩りに訪れました。
家康をはじめ徳川将軍家が鷹狩りの折には久伊豆神社へ参拝・休憩に立ち寄られたとの記録があります。将軍は鷹狩りがたいそうお気に召していた様子
名物「鴨すき」が出来ました。
鷹狩りの折に、仕留めた鴨をその場で食べたい!との家康の仰せに、家来が近所の農家から調理器具替わりに鋤(すき)を借りて鴨肉を焼いて食べたのが始まりといわれる郷土料理。
そば処 久伊豆では鴨すきが通年食べられる。(マップ内記号①)
家康が宿泊した大聖寺には、家康の夜具と太刀が保管されています。(マップ内記号Q)
のちに鷹狩り用の御殿を造り、宿泊したと伝えられています。(4代将軍家綱の時に起きた明暦の大火で江戸城がほぼ全焼した際に、越ヶ谷御殿を土台ごと江戸城へ移設)
現在は跡碑があるのみ。(マップ内記号C)
◆久伊豆神社
久伊豆神社(マップ内記号A)
越谷駅から約2キロ。徒歩約20分
ご創建の年代は不詳ですが、平安時代中期以降には除災招福の神として武士や庶民の信仰を集めてきました。
久伊豆大明神と崇められてきた、大国主命(だいこくさま)〔国造りの大神・縁結びの神・福の神〕と、その御子神で父神と共に代表的な福の神である言代主命(えびすさま)を主祭神とし、高照姫命、溝咋姫命、そして天穂日命の三柱をお祀りしています。
徳川将軍家も篤く崇敬し、二代将軍秀忠、三代将軍家光も鷹狩りに際して参拝、休憩したと伝えられています。久伊豆神社紋(右離れ立ち葵)は、その証ともいえます。また古来、現在の越谷市の中核となった元の四丁野村、越ケ谷宿、大沢町、瓦曽根町、神明下村、谷中村、花田村の七ケ所の総鎮守とされました。
久伊豆神社ホームページ参照
久伊豆神社 三ノ宮卯之助(さんのみや うのすけ)の力石
江戸時代後期に武州岩槻藩領三宮村(現・越谷市三野宮)で生まれた卯之助は、体の弱かった子ども時代に、一念発起して相撲や力比べ(重い石を持ち上げて競う)で体を鍛え力をつけて、「日本一の力持ち」と呼ばれるようになりました。
卯之助が持ち上げたとされる力石のひとつが、久伊豆神社に祀られています。
こちらは「奉納天保二辛卯年4月吉日五十貫目(約190kg)三ノ宮卯之助持之本庁會田権四郎」と刻まれています。卯之助24歳であったといいます。
江戸幕府の第11代将軍徳川 家斉(とくがわ いえなり)の御前でもその技を披露しました。
力比べに使われた石は全国に38個といわれています。市内には6個が市指定文化財に指定されており、久伊豆神社にはそのうちのひとつが、本殿の右手に祭られています。
越谷市役所隣の中央市民会館前には、卯之助の功績を記す石碑が2021年4月に立てられています。
もっと知りたいあなたへ
三宮卯之助の伝説 NPO法人・越谷市郷土研究会 加藤 幸一
http://koshigayahistory.org/422.pdf
越谷市に残されている江戸後期・三宮卯之助銘の力石 越谷探訪
久伊豆神社 藤
神社のお池のほとりに、藤があります。藤棚の下のベンチに腰掛け、藤の花や池を眺めながらゆっくりと休むことができます。心が落ち着く、元気が出る、など癒しの場所としても人気があります。
樹齢約200年で株廻り7メートル、 花房は1メートルに及ぶものもあり、その姿は天然記念物の名に恥じず、関東第一との称もあります。
偉大な国学者平田篤胤大人(ひらたあつたねうし)にも縁が深く、大人遺愛の樹で流山の門人たちが当神社に奉納したといいます。
昭和16年に埼玉県史蹟名勝天然記念物調査会 によって天然記念物に指定されました。
久伊豆神社 第三鳥居
平成7年5月21日、第61回神宮式年遷宮(平成5年)でいただいた皇大神宮の内宮板垣南御門(ないくういたがきみなみごもん)。同年、太さ約60センチの木曽ヒノキ材を用いて高さ7.5メートル、幅8.5メートルの第三鳥居として再建されました。
狛犬の足止めの麻
拝殿前には麻を脚にぐるぐるとまかれた狛犬がおります。
家出や悪所通い、多忙な仕事などで家庭を顧みない家族との絆をしっかり結びなおしたいという願いを込めて、 拝殿前の狛犬の足に麻を結びます。古くから「足止めの麻」といわれております。
◆天嶽寺(マップ内記号B)
越谷駅から約2キロ。徒歩約20分
太田道灌の伯父が開山、武蔵国三十三ヶ所霊場の27番目です。
天正19年には徳川家康から寺領15石の御朱印状を拝領しました。
数多くの庚申塔が建てられているほか、境内には方言学の祖といわれる越ヶ谷吾山の句碑などが建てられています。
天嶽寺の本尊は阿弥陀如来ですが、きわめて珍しい「木造釈迦如来涅槃像」(寝仏)も安置されており、珍しい金仏として越谷市指定の文化財となっています。
◆大聖寺(マップ内記号Q)
徳川家康公から寺領60石を賜ったとされています。
真言宗豊山派の寺で、本尊は不動明王です。天平勝宝2年(750)に良弁僧正が開基、越谷最古の寺院と伝えられています。山門の「真大山」の額は老中松平定信の筆によるものです。
★徳川家康が鷹狩りや領内の巡遊で大聖寺に宿泊した際にお召しになったという、菊と徳川の紋どころ(三つ葉葵)が配された「(家康の)垢付の夜具」が秘蔵されています。
★関ヶ原の戦に向かう家康が勝利を祈願し寄進した太刀を祈祷したところ、太刀は西に倒れ~西軍が倒れる(徳川方の勝利)~それが現実となったといいます。太刀は今も大聖寺に保管されています。
なお、「山門」や「北条氏繁掟書」、「徳川家康の夜具」、「タブノキ」は市指定文化財です。
*越ヶ谷宿から徒歩ですと少々距離がありますが、境内にはピンころ地蔵や、地元で人気の「虹だんご」が店を構えるなどお楽しみもあります。
◆そば処 久伊豆
前出の、家康が食べたことが由来とされる「鴨すき」を提供する蕎麦屋です。
越谷の郷土料理、鴨すき。宮内庁埼玉鴨場のスタイルを再現しています。
他にも、国産最高級合鴨の「かすみ鴨」とこだわりの出汁でいただく「鴨ネギ鍋」(季節限定)、店主のこだわりの地酒セットなども人気です。